2010年03月25日

米軍パッチの著作権について

今回はちょっとだけマジメに?米軍パッチの著作権(知的所有権)について考えてみたいと思います。

私の身の回りにも米軍パッチのレプリカやリプロダクト品、それらのデザインを使用もしくは流用したTシャツなど、様々なアイテムがあります。当方も含め、国内外の様々なメーカーさんやショップさんなどがそういったアイテムを制作して販売しているわけですが、そこで気になるのが著作権。米軍や兵隊から直接発注を受けたものは別として、果たして米軍の部隊章(などのデザイン)は勝手に自由に使っても問題無いの?という疑問にお答えします(結果的にはお答えできてないんですが・・・)

私はプロのグラフィックデザイナーではありますが、著作権の専門家ではありませんので厳密な法解釈ができるわけではありません。また、ご存知のように著作権というものは非常にグレーゾーンが多く、結局は「裁判をしてみないとわからない」といった事案が多々ございますので、あくまでも私の経験則や一般常識的な判断を元に考察してみました。

著作権に関しては世界的に「パブリックドメイン」というものが存在しています。そして米軍が創作する著作物等についてはこのパブリックドメインが該当してきます(と思われます)。パブリックドメインの詳細に関しまして下記のリンクをご覧いただければと思いますが、簡単に言えば「著作権(知的所有権)が発生しない著作物」の事を指します。

以下はウィキペディアの「パブリックドメイン」から関連しそうな部分を抜粋したものであります。ソースがウィキペディアというのもいかがなものかとは思いますが。。。

アメリカ合衆国では、連邦政府の職員が職務上作成した著作物は、著作権の対象とならない(13 U.S.C. §105)。もっとも、連邦政府の職員ではない者の著作権を連邦政府が譲り受けた場合は連邦政府による著作権の保有を否定されないし(13 U.S.C. §105)、州政府の職員が職務上作成した著作物に対しては、法は著作権の付与を否定していない。

パブリックドメイン(ウィキペディア)

つまり、米軍及び兵士が独自のパッチ(デザイン)を創作しても著作権は発生しない。但し、一般民間人が製作したパッチ(デザイン)を米軍が譲り受けた場合は、著作権が発生する可能性がある、といった感じでしょうか。

戦闘服やフライトジャケットなどの肩や胸に付けられる部隊章は、米軍が独自に創作し公式に採用されている物についてはパブリックドメインに当たる(つまり著作権が発生せず、私的及び商用利用などが可能)と考えられます。しかし米空軍のパッチの一部にはあのウォルト・ディズニーがデザインした物が含まれている場合もあります。この場合はディズニーが米軍にデザインを譲った形と考えられますので、もしかすると何らかの著作権が発生している可能性もありますが、その辺の詳しい契約内容まではわかりませんので何とも言えません。

また各部隊の隊員が独自に(お遊びも含めて)非公式のパッチを製作して着用した際にも上記が当てはまるのかと言われると何とも判断しかねます。上記の文言では「連邦政府の職員が職務上作成した著作物は、著作権の対象とならない」となっており、この場合も該当しそうな感じではありますが、この場合が「職務上」寄りなのか?それとも「プライベート」寄りなのか?と考えると微妙な気がしてきます。外部のデザイナーに発注した場合なども含め、パブリックドメインに対しそこまで万能な解釈をしてもいいものなのか?という疑問は感じています。

そして二次著作物についてでは、例えば米軍の部隊章をモチーフとして使用し、そのデザインに新たな装飾を施したりアレンジした場合には、当然ながら二次著作者の著作権が発生します。当方が製作している米軍特殊部隊系のTシャツデザインや、海外ブランドの7.62mmデザインのミリタリーTシャツなどがこれに当てはまりますが、あくまでもこれらはデザイン全体の著作権であり、部隊章自体には著作権は発生しません。ただどこまでが装飾でありアレンジなのか?という部分は微妙でありまして、部隊章に線を1本書き足した程度ではこれには当てはまらないと思われます。あくまでも部隊章は一つの素材として扱い、全体として見た場合のオリジナリティが重要になってくる物と思われます。

結局の所、法律のエキスパートではない限り(しかも米国法)細かい部分に関しては一般人では非常に判断しづらいというのが実状ではないでしょうか。ただ、極端に及び腰になる必要も無いかと思いますし、法律の解釈に振り回されて正直者だけがバカをみるといった事もいかがなものかと思います。世の中には「暗黙の了解」や「既定事実化」している部分なども多々ございます。法律を守るのは当然の義務ではありますが、あくまでも一般常識的な範囲内(これも曖昧ですが)で使用する分にはとりあえず問題無いのでは?(責任は持てませんが・・・)というのが私の最終的な見解?であります。


嘉手納67TFS(67FS)のパッチはウォルト・ディズニーのデザイン。

ちなみに日本国(防衛省/自衛隊)においては上記の内容が当てはまるわけではございません。当方がデザインした防衛省のロゴマークも現在では防衛省が管理しており、デザインをした当事者である私でも勝手に使用する事はできません。また陸自の部隊章などにも著作権が存在しているものと思われ、無断での使用は(厳密には)注意された方がよろしいかと思われます。この辺も非常に曖昧な言い回しになっておりますが、防衛庁(当時)とのしがらみがございまして明確な事は言えないのであります。

★お願い
海外のウィキペディアなんですが、陸自/特殊作戦群のページに当方が以前に制作したTシャツのデザインが特殊作戦群の旗(フラッグ)として使用されております。著作権や知的所有権うんぬんの問題ではなく、このデザインは特殊作戦群の部隊章でもなければ群旗でもありません。部隊章がわからなかったので空挺徽章とレンジャー徽章を使用してイメージ的にデザインしたものですので、海外の方々にあらぬ誤解を生じる可能性がございます。掲載された方は早急に削除をしていただきたく思います(外国人かな・・・)また陸上自衛隊及び特殊作戦群の方々に何らかのご迷惑をお掛けしたようであればこの場でお詫び申し上げます。

Special Operations Group (Japan)(Wikipedia)
  


Posted by アカトラ  at 05:16パッチ・ステッカー

2010年03月24日

今週末はVショー

つー事で、今週末はビクトリーショーであります。私も本業が直撃しなければ(←コレが問題)出店を予定しております。出店とはいいましても毎度の事ながらトヨさんの「アジアホテル」のブースを間借りする形なので、まぁお気軽出店とでもいいますか、沖縄のフリマみたいに?物を売る事がメインじゃなくて、同業者の方々とダベりに行く感じですかねぇ(笑&汗)アジアホテルでは沖縄オードナンスさんの装備品を販売予定だそうです♪

ベトナム料理屋台 第四地区(トヨさんのミリタリーブログ)


今回は夏近し?って事で、当店のオリジナルTシャツのみを持って行こうかと思います。つーか、、、売れ行きも落ち着いてしまっているので、Vショー特価で在庫を少しでも減らそうかと(笑&汗)ん〜1枚¥2,800とか?2枚で¥5,000とか?そんな感じですかねぇ。沖縄駐留のグリーンベレーやリーコンなどのTシャツですが、実は少数ではありますが実際の隊員も着ていたりするのであります。是非お買い求め下さいませ♪

ラインナップ(極東ミルサープ)


でもって、Vショーでの販売用に米海軍基地内のいわゆるPXで使用されているレジ袋?を入手しました。厳密に言いますと海軍ではPXではなくNEX(NAVY EXCHANGE)と呼ばれておりまして、当店でお買い物をされますとNEXのスタイリッシュな袋で商品をお持ち帰りいただけます(笑&汗)

NEX(NAVY EXCHANGE)

さて、、、あとは本業が直撃しない事を祈るばかり。。。
  


Posted by アカトラ  at 04:49アカトラ

2010年03月23日

M72ピストルベルト?

ベトナム戦争以降の装備品名称といえば、、、M56(M61), M67, LC-1, LC-2・・・と続いて行くわけですが、実はM67とLC-1の間にM72が存在した!?とか何とか。。。


これといって何の変哲も無いLC-1型のナイロン製ピストルベルトでありますが、、、


ラベルを見てみると「M-1972」の表記が確認できます。コントラクトナンバーは「DSA100-74-C-0413」。会計発注年度が1974年なのでNSNナンバーではなくFSNナンバーです。まぁ、装備移行時の過渡期的表記といった感じでしょうか?

春だな♪
  


Posted by アカトラ  at 16:44装備

2010年03月21日

最初期型?M65 FJ用ライナー

マニアの間では最初期型と呼ばれている?M65フィールドジャケット用のライナーです。以前にも所有していたのですが売却してしまい、このたび久しぶりに入手しました。


是非、最初期型のM65 FJ(1st/エポレット無し)と組み合わせたいライナーです。


左が最初期型、右が一般型。キルティングの縫い目の違いが一目瞭然ですね。


DPSCロットのDIR. OF MFG製。コントラクトナンバーは7259。

コチラもご覧下さい。
M65フィールドジャケット用ライナー
  


Posted by アカトラ  at 19:44衣類

2010年03月20日

BGM-71D(TOW 2)対戦車ミサイル

BGM-71D対戦車ミサイル(通称:TOW 2)のコンテナであります。誘導装置とロケットモーターの改良および弾頭の大型化をしたBGM-71では4番目の形式(Dタイプ)ですが、いわゆるモデルチェンジ版と思われTOWの後に「2」が付きます。


黄色帯の「71D」はTOWとしては4番目の形式(BGM-71D)である事を表しています。


全長約125cm、直径約20cm。コンテナのみなので重量はたいしてありません。


BGM-71は陸上自衛隊ではAH-1S対戦車ヘリコプター搭載用に採用されています。


コントラクトナンバーは「DAAH01-83-C-0212」。あの「ヒューズ社」製です。



TOW(ウィキペディア)

※この対戦車ミサイルのコンテナは使用済みの米軍放出品であり、
当然、中は空洞状態となっており、完全な合法・安全品であります。
  


Posted by アカトラ  at 16:27武器・弾薬